2012年09月03日

増税対策?住宅ローン減税、拡充を検討




「住宅ローン減税拡充
  期間15年、最大1000万円
  消費税の負担緩和
  財務・国交省検討
   2012年9月1日 日経新聞 1面」


財務省と国土交通省は住宅ローン減税を拡充する検討に入ったようです。

2014年の消費税増税による住宅購入者の負担を和らげ、増税後の住宅
産業の受注減少や、駆け込みなどにより需給のバランスが著しく崩れる
ことを緩和する狙いです。


今の住宅ローン減税は、10年間にわたって年末住宅ローン残高の
1%を所得税、住民税から減税してくれる仕組みです。

この期間を10年から15年に延長し、控除率も最大2%に引き上げ
最大で1000万円減税されるようにしようというものです。

減税期間が15年になると長期のローンを組む子育て世代にとっては
大変ありがたい制度となるでしょう。

場合によっては消費税増税よりメリットがでる家庭も多くなる
でしょう。



ちなみに、最大1000万円というのはあまり現実味のある数字では
ないので気にしないほうがいいでしょう。

あくまで「減税」ですので、税金を1000万円以上払っていない人は
収めた以上の戻りはありませんし、そもそもそんな高額の住宅ローン
を組む人は限られているからです。

例えば年収700万円(妻と子供二人)の人の場合、所得税額は年間で
約20万円程度。

住民税の減税を受ける制度を使っても計算上の最高減税額に達しない
可能性も高いでしょう。


結局高い収入を得ている人を優遇しているだけじゃないか。

と、言う批判も聞こえてきそうですが、納税額が少なくローン減税で
差し引けない分を「住宅エコポイント」などで給付しようということも
検討されています。

そのために現在の住宅エコポイントは今期の予算到達後は延長されず、
増税後の切り札のために温存される可能性が高くなっています。



1997年に消費税率が3%から5%に上げられた際には、前年に駆け込み
需要が起こり、引き上げ後に大きな反動減が生じました。

住宅投資が落ち込むと景気への悪影響も大きいため、今回成立した
増税法案にも住宅購入への支援策を検討すると明記されています。


これから家を立てようという方、住宅関連産業の方などは今度の
動向に要注意ですね。






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Posted by 住宅ローンサポートセンター at 23:10Comments(0)ニュース