
「日本国債の損失リスク
IMF、邦銀点検 試算を要請
2012年3月2日 日経新聞 7面」
国際通貨基金(IMF)が日本の金融機関に対し、金利が上昇した場合
保有する日本国債で損失がいくら生じるか試算を提示するよう要請
していることが明らかになったそうです。
2011年9月末時点の資産内容を基準に長期金利(10年物国債)が
約2.5%に上昇した場合、財務の健全性にどう影響するかを調査を
通じて点検するとのこと。
現在、多くの金融機関では、景気低迷により優良な貸出先が少なく
なっています。
潰れてしまいそうなところには融資しづらいし、かといって儲かって
いる(堅く儲かりそうな)企業も少ないからです。
一方で、国の金融緩和政策により金融機関にはお金の総量は多く
なっています。
金融機関はこうしたお金や私たちの預金などを、自分たちで運用
できずに結果として国債を購入するしかない、という状況になって
います。
そこで、金融機関は莫大な国債を保有することになるのですが、
安全資産といわれる国債とはいっても、100%大丈夫というものでは
ありません。
少しややこしいのですが、金利が上がると国債の価値は下がります。
価値が下がるということは、国債を大量保有する金融機関の財産が
減るということになります。
日銀の白方総裁の発表によると、長期金利が1%上昇した場合、
国内銀行で6兆3000億円の評価損が生じるとしています。

金利が上昇すると、真っ先に気をつけないといけないのは、
「変動金利で住宅ローンを借りている人」
です。
例えばいよいよ子供の教育費がかかる時期になって返済金額が
上がってしまうと、家計は非常に厳しくなります。
もし急激に金利が上がると、返済に対する利息の割合が大きく
なりすぎて、返しているのは利息ばかりで元本は減っていない、
という状況になる可能性すらあります。
そうなったら固定金利に借り替えるから大丈夫、と考えている方は
特に危険度が高いので、今のうちに少しでも多く貯金しておいてください。
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IMFでは、日銀の発表よりももっと厳しい2.5%に上昇した場合を
想定しています。
こうした調査は、5年に1度行うことが決められました。
つまり、世界的には5年ほどのスパンで状況が大きく変わる可能性が
あると想定しているということでしょう。
これから住宅ローンを借りる人は1~2年程度の短期的な動向だけでなく、
20年、30年という長期的なリスクを冷静に見つめて欲しいと思います。
「想定外」という言葉は、言い訳には使えませんから・・・
子育て世代応援中!(^.^)/~~~詳しくは こちら
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