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「生徒の暴言でうつ病
教諭自殺、公務災害と認定 広島地裁判決
2013年1月31日 日経新聞 38面」
広島県尾道市の県立高校に勤めていた男性教諭（当時41歳）の自殺を
めぐり、妻が「勤務中のストレスが原因」として公務災害の認定を
求めていた訴訟の判決です。
広島地裁は公務外と認定していた地方公務員災害補償基金広島支部の
処分を取り消し、公務と自殺の因果関係を認める判決を下しました。
裁判長は
「生徒による授業妨害行為や暴言を受けるなど過重な公務による
精神的ストレスが積み重なり、うつ病が発症した。職場復帰により
病状が悪化して自殺に至った。」
と指摘しました。
教諭は1999年4月、この高校に赴任。
担当する生徒から「死ね」「学校来るな」などの暴言を受け、生徒から
胸ぐらをつかまれたり小突かれたりしたそうです。
この間、指導方針をめぐる教員間の対立や、高校の方針に反対した
同僚の自殺などでストレスが一層拡大、2001年5月にうつ病と診断され
同年12月に自殺されたようです。
単純に、補償が認められて良かったね、と言うニュースではないでしょう。
教育の現場は、大変な戦場になっているのかもしれません。
最近も女子柔道のコーチが暴力的指導で訴えられたりしましたが、
指導する側に「武器」が少ないのではないかと心配になります。
撃たれるばかりで撃ち返す事も守ることもできないのでは、追い込まれて
しまうのは当然でしょう。
亡くなられてから12年後の判決も、長い戦いだったのではないでしょうか。
ご冥福をお祈りします。
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