2012年02月11日

貿易赤字でピンチの日本、イギリスに学ぶ

貿易赤字でピンチの日本、イギリスに学ぶ

「開かれた英国 日本に針路
  黒字が消えた国の生きる道
  投資大国、外で稼ぐ
  雇用維持へ 外資も拒まず
   2012年2月8日 日経新聞 7面」


2011年の日本の貿易収支が31年ぶりに赤字になりました。

利子や配当も含めた経常収支も近い将来赤字になる可能性があるとの
観測もあり、日本経済に暗雲が立ち込めています。

関連記事:「貿易赤字に陥った日本の行方は

貿易立国として力を持った国から「黒字が消える」ということは
何を意味するのか、その先輩であるイギリスの例から教訓を
学ぼうという記事です。


19世紀後半、産業革命が一巡し、米国や欧州大陸との競争にさらされた
イギリス製造業は徐々に国際競争力を失い、第二次世界大戦後はインド
などの植民地も独立し、経済権益も縮小しました。

1970年代には経常赤字が定着し、73年のオイルショックでさらに
赤字は急拡大、政策への不信からポンドが売り込まれ、76年には
国際通貨基金(IMF)から緊急支援を受けました。

貿易赤字でピンチの日本、イギリスに学ぶ

イギリスが将来に向け大きな選択をしたのは80年代、「鉄の女」
サッチャー首相時代です。

ビックバンと呼ばれる金融自由化を進める一方、国内産業保護策を
見直し、外国投資を積極的に受け入れました。

「金融・サービス立国」に転換する戦略です。

結果、92年を底にイギリスは15年にわたり長期好況に入ることに
なります。

金融部門を中心にイギリス経済への信認は高まり、海外からさらに
資金が流入しました。

しかし、リーマンショック以降、金融部門が失速、不動産バブルも
はじけ景気低迷で財政赤字も膨らみ、現在は苦境に立たされ、
偏りすぎた「金融・サービス立国」路線に反省機運も出ています。


アメリカでもものづくりから金融システムや金融商品の高度化、
複雑化に傾斜し、サブプライムローン問題で大きなダメージを
受けています。

アメリカは赤字が膨らんでもドルの資金調達力から簡単に揺らぐ
心配は少ないようですが、日本やイギリスにその余裕はありません。


今まさに製造業一辺倒からの転換を迫られている日本。

日本企業は円高を武器に海外企業の買収に動いていますが、対外投資
の収益率は

  イギリス 7.5%
  日本   4.6%

と、まだまだ十分ではありません。

海外に積極的に投資し、投資効率も向上させ、さらに国内雇用を
維持するために外資も積極的に取り込むなど、日本を開放する
政策などが必要になるのかもしれないようです。


これが正解、という答えがない問題ですが、歴史も経済も大きな流れの
中で移り変わっていくもの、今と同じ状況がずっと続くわけではないと
いうことは、肝に銘じておくべきでしょう。


貿易赤字でピンチの日本、イギリスに学ぶ
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Posted by 住宅ローンサポートセンター at 11:08│Comments(0)ニュース
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